底本と参照箇所
本書は『Capital』三巻の英語版を底本とします。参照した版と原著の章・節を以下に示します。
第1巻
原著は1867年に刊行され、底本は1887年の初英訳をもとにドイツ語第四版の変更を一部反映したテキストです。英訳はSamuel MooreとEdward Aveling、編集はFrederick Engelsです。出版者はProgress Publishersです。底本の刊行年は未詳です。
第2巻
原著の初刊は1885年でEngelsがMarxの草稿を編集しました。底本には1907年の初英訳を出典とし、Progress Publishers、1956年版との記載があります。英訳者は未詳です。
第3巻
原著の初刊は1894年でEngelsがMarxの草稿を編集しました。底本にはInstitute of Marxism-Leninism、1959年を出典とする記載があります。出版者としてInternational Publishersが記されていますが、その刊行年は未記載です。英訳者は未詳です。
第1章「おにぎりの2つの顔」
第1巻の第1章第1節、第3章第1節。
第2章「時間をかければ価値は上がる?」
第1巻の第1章第1節・第2節、第7章第2節。
第3章「生産性が上がったら価値はどうなる?」
第1巻の第1章第1節・第2節、第3章第1節。
第4章「お金が資本になるとき」
第1巻の第3章第1節・第2節、第4章、第5章、第6章、第19章、第26章、第27章、第28章、第31章。
第5章「賃金を払っても利益が残るわけ」
第1巻の第7章第2節、第8章、第9章第1節。第3巻の第1章。
第6章「剰余価値を増やすと仕事はどうなる?」
第1巻の第10章第1節・第6節、第12章、第15章第2節・第3節・第5節。
第7章「会社が大きくなれば仕事も増える?」
第1巻の第24章第1節、第25章第3節。
第8章「利益の取り分はどう決まる?」
第3巻の第9章、第10章。
第9章「作れるのになぜ仕事が止まる?」
第2巻の第1章、第4章、第20章第1節・第2節。第1巻の第3章第3節。第3巻の第15章第1節、第27章、第30章。
第10章「値札の向こうで人がつながる」
第1巻の第1章第4節。
脚注の訳語について
脚注には底本の英語を示します。本文の呼び方と日本語訳や研究で使われる用語が違う場合だけ、定訳も添えます。日本語の表記の確認には次の資料を参照しました。
- 新日本出版社『新版 資本論』の公開目次。第一部は第1分冊、第2分冊、第3分冊、第4分冊。
- 同書第二部の公開目次は第5分冊、第6分冊、第7分冊。
- 同書第三部の公開目次・書籍紹介は第8分冊、第9分冊、第11分冊。
- 向坂逸郎訳『資本論』岩波文庫の第1冊の公開目次でも「商品の物神的性格」という表記を確認しました。
- 「具体的有用労働」「抽象的人間労働」の表記は東京経済大学リポジトリ所収の資料の「労働の二重性」の項でも確認しました(PDF57ページ)。
現代の例と図について
おにぎり、ノート、Tシャツ、アルバイト、食品工場、ネット通販などは説明のために加えた現代の例です。金額、作業時間、支払いの期間は実際の企業や統計を表すものではありません。価値どおりの売買や他の条件を固定した比較など、例の前提は本文と図に記します。
原著三巻から商品と価値、剰余価値、働き方と雇用、利益の分配、恐慌、資本主義の歴史的な条件を選びました。利益の分配は蓄積と雇用のあとに扱い、循環と信用は恐慌の説明にまとめ、商品の物神的性格は最後に買い物へ戻って考えます。利潤率の詳しい議論、地代、株式、社会全体の再生産の数値表などは本書の範囲に含めません。選んだ論点についてはその結論を支える理由と混同しやすい概念の区別を残しました。
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