論理的思考プロセス入門

このガイドは、仕事での説明や判断に論理的思考を使うための入門書である。その枠組みとして、TOC(Theory of Constraints、制約理論)の思考プロセスを使い、とくにH. William Dettmerが体系化したLTP(Logical Thinking Process、論理的思考プロセス)を参照する。TOCの思考プロセスは、困りごとの原因や意見の対立を整理し、何をどう変えるかを考えるための道具の集まりである。

目次

  1. 主張と根拠を明確にする:後輩からの相談を例に、具体的な出来事と判断の根拠を確かめる。
  2. 必要条件と十分条件を使い分ける:資料の確認を例に、「これが必要」と「これで足りる」の違いを考える。
  3. 推論と前提を点検する:修正の原因や提出期限をめぐる対立について、説明のどこを確かめればよいかを考える。
  4. 問いに合わせて思考プロセスを使う:TOCの道具を使い、原因の調査、変更案の検討、実行の準備へ進む。

初めて読む場合は、第1章から順に進むとよい。前の章で使った考え方を、次の章の説明で使う。各章の終わりでは、自分の報告や相談でも同じように考えてみる。

本ガイドのケース、数値、図は、説明のために作成した架空の例である。出典と、本ガイドで加えた解説の範囲は、参考文献と確認範囲に示す。