参考文献と読みどころ

このガイドの文章規範は、以下の11冊から論証、構成、引用、文体に関する助言を参照して整理した。各項目には、どの内容を参照したかと該当する章やページを示している。ブログやレポートとの比較、作例、点検の順序は、これらの助言を踏まえて本ガイドで構成したものである。

論文の論証と構成

佐渡島紗織と吉野亜矢子(2021)

佐渡島紗織、吉野亜矢子(2021)『これから研究を書くひとのためのガイドブック:ライティングの挑戦15週間』(第2版)ひつじ書房。

中心的な主張の説明と複数文献の内容をまとめの言葉に対応させて書く方法を参照した。該当箇所は、第6章(pp. 36–39)、第11章(pp. 80–83)である。

吉岡友治(2015)

吉岡友治(2015)『シカゴ・スタイルに学ぶ論理的に考え、書く技術:世界で通用する20の普遍的メソッド』草思社。

読者の疑問に応答すること、主張と例を対応させること、根拠を吟味することを参照した。該当箇所は、第7節(pp. 72–77)、第13節(pp. 136, 138, 140)、第16節(pp. 168, 170, 172)である。

都筑学(2006)

都筑学(2006)『心理学論文の書き方:おいしい論文のレシピ』有斐閣。

目的、方法、結果、考察の対応、題目の作り方、図と表の使い分けを参照した。該当箇所は、第6章(pp. 145–152)、第7章(pp. 170–173)、第8章(p. 181, pp. 185–186, p. 193)である。主に心理学の卒業論文や量的研究を扱うため、研究手続は自分の方法に合わせて読み分ける必要がある。

日本語の文章と推敲

滝浦真人編著(2022)

滝浦真人編著(2022)『日本語アカデミックライティング』(改訂版)放送大学教育振興会。国立国会図書館の書誌

主語と述語、引用主体の示し方を参照した。該当箇所は、第10章(pp. 156–171)、第11章(pp. 173–187)である。

テクニカルコミュニケーター協会編著(第2版)

一般財団法人テクニカルコミュニケーター協会編著『日本語スタイルガイド』(第2版)テクニカルコミュニケーター協会。参照した版は2012年発行の第2版第3刷。ISBN 978-4-902820-06-5。

主述の対応、態と視点、用語の統一を、概念と判断主体を保つための点検に用いた。該当箇所は、pp. 57–69、114–116、135–143である。マニュアルや使用説明を主な対象とする本なので、文体に関する助言の適用は学術論文の目的に照らして判断する。

松浦年男と田村早苗(2022)

松浦年男、田村早苗(2022)『日本語パラグラフ・ライティング入門:読み手を迷わせないための書く技術』研究社。

段落の要点と範囲、支持する情報、段落間の接続を、主張と根拠をつなぐための点検に用いた。該当箇所は、第1章(pp. 3–26)、第2章(pp. 27–50)、第3章(pp. 51–73)、第4章(pp. 83–108)、第5章(pp. 109–124)である。

佐渡島紗織ほか編著(2015)

佐渡島紗織、坂本麻裕子、大野真澄編著(2015)『レポート・論文をさらによくする「書き直し」ガイド:大学生・大学院生のための自己点検法29』大修館書店。国立国会図書館の書誌

原稿の問題を文、用語、段落、構成などに分けて診断する方法を参照した。該当箇所は、pp. 2–13、16–29、42–59、62–69、72–83、86–97である。

質的研究の方法と結果を書く

Weaver-Hightower(2019)

Weaver-Hightower, M. B. (2019). How to write qualitative research. Routledge.

引用の文脈と解釈をつなぐSQC、証拠と主張の関係、方法の説明、観点を分けた改稿を参照した。該当箇所は、Chapter 4、Chapter 6、Chapter 7、Chapter 9である。電子版を用いたため、参照位置は章で示している。

Lahman(2022)

Lahman, M. K. E. (2022). Writing and representing qualitative research. SAGE.

読者に合わせた表現、引用の選び方、参加者の表現、知見の範囲、査読への対応を参照した。該当箇所は、Chapter 3、Chapter 5、Chapter 6である。電子版を用いたため、参照位置は章で示している。

太田裕子(2019)

太田裕子(2019)『はじめて「質的研究」を「書く」あなたへ:研究計画から論文作成まで』東京図書。

方法を具体的に書くこと、結果にデータの解釈を含めること、分析順と記述順を分けることを参照した。該当箇所は、第7章(pp. 135–137)、第10章(pp. 183–190、201–203)である。

ハイディ・M・レヴィット(2023)

レヴィット,ハイディ・M(2023)『心理学における質的研究の論文作法:APAスタイルの基準を満たすには』(能智正博、柴山真琴、鈴木聡志、保坂裕子、大橋靖史、抱井尚子訳)新曜社。

実施した手続の説明、結果の具体的な記述、引用、頻度と割合の扱いを参照した。該当箇所は、第3章(pp. 27–36)、第6章(pp. 70–73、77–78)である。JARS-Qualの解説書として参照している。

質的研究の報告に関する助言は、採用した方法と実際の手続に照らして用いる必要がある。各書に挙がる手続は、すべての研究に共通する要件とは限らない。本ガイドでは、目的、資料、分析の関係を読者に説明するための観点として参照している。


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