1. 問いと対象を決める
ある会社の窓口では、問い合わせに当日中に回答することを目標にしている。だが、月曜朝に受け付けた問い合わせへの回答が、火曜午後になったとする。受付と回答の時刻だけでは、なぜ翌日までかかったかはわからない。原因を探るには、誰が何をしていたかを調べる必要がある。
リサーチを始めるときには、何を知りたいのかを「答えられる問い」として書く。先の例では、「問い合わせ対応を調べたい」だけでは焦点が定まらないので、「問い合わせへの回答が遅れるのはなぜか」を問いにすることになる。問いを絞るときは、すでにわかっていることと、まだわかっていないことを区別し、今回の調査で何を明らかにするかを考える。
問いだけでなく、調べる対象や期間も決める。研究で調べる対象をケースと呼ぶ。組織だけでなく、個人、活動、意思決定などもケースにできる。対象だけでなく、期間、場所、活動、関係者の範囲を定めることを、ケースの境界を決めるという。この例では、会社の窓口をケースに設定し、ある1か月間に窓口が受け付けた問い合わせについて、受付から回答までの対応を調べる。また、調査を実施可能かどうかも確認する。
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